ウチの近所にある巨大で森のような公園を私は時々、自転車で走り抜けている。
公園の木立に入っていくと気温は確実に下がり、木や葉っぱから放出されているであろうマイナスイオンにホッと息ができる感覚だ。この猛暑には特にありがたく感じている。
公園にはさまざまな人たちが集い、思い思いに過ごしている。楽器の練習をする人、ジョギングなどスポーツをする人、ベンチで昼寝をしている人・・・
中でも私が密かにステキだな、と思っている人がいる。
その人は、定位置のベンチに座っていつも歌を歌っている。朗々とした声でとっても力強く、私は通り過ぎながらいつも励まされているのだ。
♪あぁあ アンパンマン やさしいきみは
いーけ!みんなのゆめ まっもるたぁめぇ~~~♪
これを聞くと「あ~私は守られている」と安心する。こんなに力強く胸に突き刺さってくるアンパンマンのマーチを他に聞いたことがない。
また、ある日その人は手に鈴のようなものを持っていて、私が自転車で通り過ぎようと近づくとシャンシャンと拍子を取り
♪戦争が終わって 僕らは産まれたー♪ときた!
私はゆっくり通り過ぎながら、気付くとその後を歌っていた。
私♪戦争を知らずに 僕らは育った おとなになって歩き始める 平和の歌を口ずさみながら 僕らの名前を 覚えてほしい 戦争を知らない子どもたちさ♪ 覚えてた、私が10代の頃に聞いていた歌だった。
いつもいつもありがとう! 私はあなたの歌が大好きだよ。