母との対峙・・私の迷い

私が実家に来てから2ヶ月近くになる。最初の頃、私は母の言動や行動にイラついていたこともあったけれど、きっとこうだろうという母なりの理由を思いやることができるようになってイラつきはなくなった。そして、私がオープンマインドで接すると母も素直に話を聞いてくれ、お互いの心にゆとりができて楽になった。

 

相手の悪いところ?というか自分との意見の違いや思い通りにならないことにスポットを当ててしまうと、次々と悪いことばかりが思い巡り負の連鎖が始まる。だとしたら、相手の良いところを探してそこにスポットを当てると、なんだこんなかわいいところもあるのか、素直なところもあるんだな、など今まで見てなかった(いや、見ようとしなかった)ところが浮き彫りになり、善き連鎖が始まる。すると、お互いの間の空気感がふわりと軽くなり浮き立つ感じで楽しくなる、という大事なことがわかった。と、ここまでは前回書いた内容をまとめた感じ。さて、私の迷いとは・・

母は、この数ヶ月急激に衰え始め特に足腰が弱り、立ち上がることや歩くことが困難になってきてよく転ぶようになった。すると、あちこち青あざを作ったり骨折したりと大変な状況になったので、なるべく自分の足で歩けるようにとケアマネージャーさんがいろいろと画策してくださり、予定を立ててそれに従い実践することにした。その内容とは、あくまでも本人が持続していけるように無理なく、本当に優しく優しくという内容の歩行訓練とスケジュールを組んでくださった。それらに関わってくださる担当の方や作業療法士さんとも直接面談させていただいたが、私が思っていた以上にきめ細やかな内容と対応、さらに母への心配りを感じ、頭が下がる思いだった。まさしく愛を感じた私は、安心して母を任せられると思った。これは、日ごろお世話になっているデイサービスやショートステイのスタッフの皆様に共通することであり、母や私たちは恵まれているなと嬉しくなる。

 

また、母は衰えと共によく眠るようになり(飲んでいる薬の効果もあるようだが)食後は必ずコックリやっている。そして、いろんなことが億劫になってきたようで、寝落ち前や寝ぼけている寝起きは機嫌が悪く、この時に話をしても全て嫌がる。このような様子を見ていると「母はずっと頑張る生き方をしてきた人だから、もう本人の好きなようにさせて頑張らなくてもいいのではないか」とも私は思って迷ってしまう。が、そのようにすると母は一日中食べて寝ての暮らしになり、どんどん呆けてしまい何もわからなくなる日がくるであろう。それは、本人はもちろんのこと家族も望まないことだから、やはりここは少し頑張ってもらうしかないかな。

 

果たしてどちらが母にとって幸せなのか?それは、本人が感じ取ることだから何も言えないが、ひとつ言えることは今の母は周りの愛に包まれているということだ。だからいいのかな?今は。